お酒のうんちく

精米歩合・精白歩合

原料となる酒米をどの程度精米したかの表示です。小さな数字ほど米の外側を沢山削り落としたということになります。つまり、精米歩合は残ったお米の量、精白歩合は糠の量を意味します。

原酒
アルコール度調整のための加水をしないお酒です(若干の調整は認められます)。

生酒
火入(加熱殺菌)を一切しないで瓶詰されたお酒です。

生詰酒
醸造後、貯蔵時に一度火入れしたお酒です。搾られたお酒は、一度火入殺菌されて貯蔵タンクに入れられ、味の乗るまで熟成させます。この状態のお酒を瓶詰したものです。

生貯蔵酒(生貯)
醸造後、生酒のまま冷蔵保存しておいて、瓶詰の時点で一回火入れをしたものです。


火入・火入酒
搾ったばかりの日本酒には麹菌が造り出した酵素や酵母が沢山含まれているため、そのままにしておくと酒質や味わいがどんどん変化していってしまいます。それを防ぐため酒を約61℃まで加熱して酵母を殺菌し、酵素を失活させる事、またそうしたお酒の事です。

瓶燗火入
生酒を瓶詰したものを打栓して湯煎し、火入殺菌する方法で、酒本来の風味を逃さない火入方法です。

無濾過酒
活性炭による濾過をしないお酒です。酒本来の芳醇な味わいが楽しめますが、その分しっかりした温度管理等が必要です。

酵母
酒造りの主役で、糖分を食べて炭酸ガスとアルコールを発生させる微生物です。パンを発酵させるイーストと同じ仲間です。お酒造りに向いた優れた性質のものが醸造協会で純粋培養され、協会7号、9号、10号などと命名され全国の酒蔵に頒布されています。また各蔵で培養されたものもあります。

麹・麹菌

蒸した酒米にふりかけて使う、コウジカビの一種です。米にカビを生やさせる事により、米に含まれるデンプンを糖分に変える役割を持つ糖化酵素が生成されます。

酵素
洗剤等に入っている、油汚れを分解するあの酵素と一緒ですが、日本酒の場合は油ではなくデンプンを分解する種のものです。麹菌がつくりだす生成物で、酒米に含まれるデンプンを酒造りの主役である酵母が利用できるように、糖分に変える役割を持っています。

速醸もと・速醸酒母
酒の基礎となるもと(酒母ともいう)造りの方法のひとつで、酒母に乳酸を直接添加して酵母を純粋培養する方法で、現在造られているほとんどのお酒がこの方法を用いています。特徴として軽やかで上品なお酒ができる傾向があります。

生もと仕込(きもとじこみ)・生もと

酒の基礎となるもと(酒母ともいう)造りの方法のひとつで、酒母の中に天然の乳酸菌を呼び込んで乳酸を造らせ、その強い酸性で雑菌の繁殖を防ぐ方法です。特有の香りと複雑な旨味を持った、比較的酸の多いお酒となる傾向があります。

山廃仕込(やまはいじこみ)・山廃もと
生もと仕込の工程のひとつで”山卸し”と呼ばれる部分(蒸米と米麹、水、酵母を桶に入れたものをかいですりつぶす作業)を省略したもの(山卸しを廃する=山廃)です。生もと同様、特有の香りと複雑な旨味を持った、比較的酸の多いお酒となる傾向があります。

槽搾り(ふねしぼり)
昔ながらの上槽(搾り)の方法で、酒を布袋に入れて舟の形をしたものの中に積み上げ、圧をかけて搾る方法です。通常用いられる薮田式圧搾機という機械にて搾られるものに比べ、酒本来の風味や味わいが活きた酒を搾ることが出来ます。

荒走り(あらばしり)

酒造りの最終段階、醪(もろみ)を搾る際に、全く圧をかけずに自然と流れ出てくる部分の事で、酒で最も良いとされています。

中取り(なかどり)・中汲み・中だれ
醪(もろみ)を搾る際に、少し圧力を加えてしぼった部分のお酒で、酒質が最も安定している部分です。

押切り(おしきり)・責め

醪(もろみ)を搾る際に、高圧力によって搾られた部分のお酒で、通常単独では商品に用いられず、下位のお酒等にブレンドされたりします。

斗瓶取り(とびんどり)・斗瓶囲い(とびんがこい)
吟醸酒や大吟醸酒等を搾った際に、一斗(18L)入るガラス瓶に入れて熟成させたものです。その中でも特に酒質が優れているものを斗瓶囲い等という名称で区別しています。

日本酒度
酒の比重を尺度とした数値です。マイナスの値が大きくなればなるほど、比重は重くなり、糖度が多いことを示し、それだけ甘いことになります。反対にプラスの値が大きくなればなるほど、比重は軽くなり、糖度が少ないことを示し、それだけ辛いことになります。また、この数字は醸造酸との関わりが深く、同じ日本酒度でも醸造酸(酸度として表示)が多ければ辛く、少なければ甘く感じます。 ちなみに、この日本酒度と酸度を縦横としてお酒のタイプを分けるグラフがありますが、実際に飲んだ印象と違うことが多く、当てにならないことが多いようです。

酒造年度
いつの年のお酒であるかを表示するものです。人間の暦は元旦から12月末まで、会計年度は4月1日から3月末までですが、お酒の年度は7月1日から6月末までです。


古酒

一般的には、長期貯蔵したお酒で、中国の老酒のような独特の雰囲気をもったお酒のことです。大吟醸等を低温で比較的短期熟成させたような軽快で香りを楽しむようなタイプと、純米酒等を常温で比較的長期熟成させた複雑な旨味を楽しむ濃醇なタイプに大別されます。また、醸造の世界では、7月1日から新しい酒造年度(BY)となるために、それ以前に造られたお酒はその日以降「古酒」となります。

燗上がり
燗をして、より一層味わいが深まる事をいいます。燗上がりするお酒は、酒が熟成している事、味にはばがある事、香味のバランスが良い事等の条件を満たしているものです。主に純米酒及び本醸造クラスが向きます。

吟醸造り(長期低温醗酵)
酵母が活動できるぎりぎりの低温(10℃前後)でゆっくりと醗酵を行なう事により、フルーツのような独特の爽やかな香りを出す醸造法です。

お燗及び冷やの呼び名
  とびきり燗      55℃前後
  熱燗(あつかん)   50℃前後
  上燗(じょうかん)  45℃前後
  ぬる燗(ぬるかん)  40℃前後
  人肌燗(ひとはだかん)35℃前後
  日向燗(ひなたかん) 30℃前後

  凉冷え(すずひえ)  15℃前後
  花冷え(はなひえ)  10℃前後
  雪冷え(ゆきひえ)   5℃前後

 

名特定名称酒の表示について
 

名称・精米歩合・香味等の要件・使用原料の順

純米大吟醸 50%以下 吟醸造り、固有の香味・色沢が特に良好 

米、米麹

純米吟醸 
 60%以下 吟醸造り、固有の香味・色沢が良好   

米、米麹

特別純米  60%以下 固有の香味・色沢が良好        

米、米麹

純米    70%以下 固有の香味・色沢が良好        

米、米麹

大吟醸   50%以下 吟醸造り、固有の香味・色沢が特に良好 

米、米麹、醸造用アルコール

吟醸 
   60%以下 吟醸造り、固有の香味・色沢が良好   

米、米麹、醸造用アルコール

特別本醸造 60%以下 固有の香味・色沢が良好        

米、米麹、醸造用アルコール

本醸造   70%以下 固有の香味・色沢が良好        

米、米麹、醸造用アルコール


常圧蒸留

五百年の歴史を持つ伝統的な蒸留方法で、原料の特性が生かされ、原料本来の甘味や旨み、香りが楽しめます。 貯蔵した時の熟成効果が高く、多くの微量成分が含まれるため全体的に濃醇な味わいとなります。原料本来の風味が活きる焼酎の蒸留法です。

 

減圧蒸留

1970年代前半に登場した新しい蒸留方法で、蒸留器内の大気圧を下げることにより約40度前後で沸点をむかえるため、高沸点成分が著しく少なくソフトで淡麗、香味が愉快な酒質が得られる方法です。